志望理由書の書き方と例

志望理由書のもつ意味

推薦入試やAO入試において必須の出願書類である志望理由書の完成度を十二分に向上させることが欠かせません。

 

推薦入試やAO入試など、出願書類で必ず必要となる志望理由書や自己推薦書の完成度を上げるためにはどのような点に注目しなくてはならないかを簡単にまとめました。これを通して、志望理由書・自己推薦書が本来どういうものなのかを把握して頂きたいと思います。

 

 

このページでは、志望理由書のもつ性格すなわち、本来どういうものなのかをあなたが十分に理解する必要があります。

 

志望理由書とは  志望理由書は志願理由書とも呼ばれ学校・就職先を選択した理由を述べるための文書です。

 

 

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志望理由書に欠かせない3つの要素

 

要素1:将来の目標や希望を持つに至ったプロセスを具体的に示す。

 

要素1−1:その目標や希望とは将来就きたい職業や、その仕事に就いて実現したい人生、生き方など。

 

要素1−2:プロセスは、将来その職業に就きたいと思うようになった(あるいは将来実現したい人生を描くようになっ  た)「きっかけ」や「決心した経緯」の説明。

 

 

要素2:志望先の学校・就職先の情報と選択理由が示す。

 

要素2−1:要素1を実現するためには、どのような条件を満たさなければならないかを考えていること。

 

要素2−2:その条件を満たせる志望先として、志望先の情報を調べ、それを踏まえて書かれていること。

 

要素3:志望分野・志望先の明示と選択理由の明示がされている書き方。

 

 例):私が○○の分野に興味をもったのは〜がきっかけだった。中でも、△△を将来の職業にしようと決意したのは・・・の体験をした時だった。その△△に就くためには、・・・の資格を取得するだけでなく、・・・に関する深い知識や技術を身に付ける必要がある。そこで志望校として◇◇のカリキュラムが用意されている大学について調べた結果、私にとって●●は〜の点で大きな魅力であり、◆◆が私の目標である・・・にはかせないので貴校への進学を決意した。

 

 以上のような要素の関連付けで、(ただしなるべく具体的に)書かれていることが志望理由書の条件です。まとめると次のようになります。

 

「将来の目標や希望が志望先を進路として選択することで実現できる」という筋道が志望理由書の基本的な骨格です。

志望理由書マニュアルエントリー一覧

志望理由書と自己推薦書
 では志望(志願)理由書はどのように作成されていなければならないのでしょうか。あなたが将来の目標や願望を持つに至った経過を時系列でかつ具体的に表現する必要があります。あなたが推薦入試やAO入試で志願する先の学校や学部・学科の情報とそれを選んだ選択理由を記述する必要があります。つまり「将来の目標や希望が志望先を進路として選択することで実現できる」という筋道が要素の関連付けで、(ただしなるべく具体的に)書かれていることが志望理由書の基本的な骨格です。
志望理由書の具体例
私が貴学商学部を志望した理由は会計学の研究者になりたいと思っているからです。いま、日本の景気か回復してきているといわれています。しかし、現実は失業者や仕事をしていても十分な生活を送ることができない人もまだまだたくさんいます。また、今話題になっているニートやネットカフェ難民の増加という問題もあります。私は会計学の研究者になって「財政政策」について研究したいと思っています。景気の変動の幅が大きいと国民の生活に大きな影響が及ぶので、政府は景気を安定させるために財政政策をとっています。身近なところでは税...
志望動機の書き方
小さいころ、「大きくなったら○○になりたい」と思ったことはありませんか?幼稚園や小学校のときに、先生などから聞かれたことがあるかと思います。そのころの希望通りの進路を決定したかどうかは分かりませんが、志望理由書に志望動機を書くのは意外と難しいようです。しかし、志望動機を書くことなく将来の希望を大きく掲げた志望理由書の内容は、非常に実現性のないものに思えてしまいます。これは進路を決めるまでの過程が説明されていないからだといえるでしょう。例えば、「子供のころからの夢だった医者になりたい」と考えたとし...
体験を思い出す
 きっかけを思い出したら、次にすることは、そのときにどのように感じたかを思い出してみましょう。「先生の適切で優しい応対に安心できた」とか「医師である父の患者さんに対する応対に尊敬の念を抱いた」などといった感じでしょうか。 そのきっかけや自分の体験や経験をとおして感じたことが、どうして進路として意識するまでになったのかという過程を説明することが、志望動機ということになります。風邪をひいた子供が全員医者になりたいと思うわけではないですからね。 子供のころの夢にも、なにかしらのきっかけと体験があるはず...
将来の職業
 志望先が決まったら、次には、この志望先を選ぶことがあなたにとって将来的にどのような利点があるか、将来の希望の職業につくためにどのような効果があるかなどを考えてみましょう。 明確な職業が決まっていない場合には、志望先の決定理由と関連付けることが難しく感じることが多いかもしれません。 しかし、学部や分野が決まっていれば『こういった方面の職業に』という大まかなものは見えているでしょう。例えば法学部を希望するのであれば将来は法律を扱う仕事に就く可能性が高くなるでしょうし、外国語学科であれば国際色豊かな...
熱意を伝える
 職業を明確に決めていても、実際に志望先に入学(入社)して様々な体験をすると、当初考えていたものとは違った職業に就いたり、新たに転職を考えたりする人もいます。 例えば、花屋になりたいと考えていた人がいて、実際に花屋になったけれど、花屋の経営を考える上で必要だと感じて、経済の勉強をするために大学に入りなおしたという話を聞いたことがあります。 ですから、志望理由書を書くときに具体的な職業を決めておかなければならないわけではありません。ただ、決まっていれば書きやすいというだけです。 大切なことは、志望...
志望先の情報
 数多くある学校の中からひとつの大学を選ぶわけですから、なにか理由があるはずですね。 たとえば、医師を目指している人なら医学部に進むわけですが、医学部のある大学は日本全国に数多くあります。その中でも志望先とする大学は絞られてきますね。ではその大学はどういった選択肢で選びましたか? 進学先や就職先を選ぶとき、情報収集として志望先のパンフレットなどの資料請求をしたり、インターネットで調べたりすると思います。 また、各方面の説明会に参加したり、実際に進学・就職した先輩方から話を聞いたりする機会もあるで...
志望先を決定した理由
他ではなく、貴校(御社)だけを志望先として決定したとする理由にするには、物足りなさを感じます。また、「自分にはたいした才能もなく、地元では事務職を募集しているのは御社しかなかったので志望先に決めた。ほかに雇ってくれるところがないので、ぜひ御社に入社したい」といった内容のものも目にしたことがあります。ご本人には様々な事情があり、悩んだ末に書いたものかもしれませんが、先方がこの文章をみたらどう考えるでしょうか?『実際には自社を希望したわけではないが、しぶしぶ志望先とした。もしこの人が入社しても、しぶ...
志望理由は自己分析から
「自己分析」は、自分が「自分」をしっかり把握するために行なうのですが、同時に、書かれたことを読めば誰でもその人の人間像が目の前に浮かんでこなければ、十分とは言えません。いかに具体的に自分を伝えることができるかです。それも「良く見せよう」ではなく、「ありのままの自分」をいかに伝えられるかがポイントです。美辞麗句で飾っていると、後でしんどくなります。(ありのままの自分を伝えていれば面接でも矛盾は出ませんが、そうでなければつい矛盾したことを答えてしまいがちです。)あなたが美辞麗句で飾っていると言ってい...
看護学部 志望理由書
読んだ後で、なるべく自分らしくない表現だと感じるところは自分らしい表現に直してくださいね。ここから私は、技術と知識、そして人格を兼ね備えた理想の看護師になりたいの○○大学保健福祉学部看護学科を志望する。私は中学生からボランティア活動をしてきたが、その経験から看護師になりたいと思うようになった。人に必要とされる喜びや、充実感が得られる職業だと思ったからだ。ボランティアグループの先輩が貴大学に通っており、とても充実した大学生活を送っていると輝かしい顔で話して下さった。また、『誰かのためと思っていた職...