高齢者の割合が増加した理由
高齢者の割合が増えた理由は、出産数の減少と医療技術の発達による寿命の延びにあるという指摘は、さまざまな場面でも議論されていますから、読み手にとっても納得できるものだと思います。
そこで、指摘したそれぞれの原因について、もう少し詳しく考えてみましょう。たとえば、キャリアウーマンの増加により出産数が減少したとありますが、女性が外で男性と伍して働いていたとしても、結婚・出産ができないわけではありませんね。
では、外で働く女性にとって、結婚して子供を持つことにどのような意味があるのか考えてみることで、キャリアウーマンの増加と出産数の減少との因果関係を探ってみましょう。
また、たとえ専業主婦であっても個々の生活環境の変化や将来の教育費の問題などから、出産を控えるケースも考えられますね。そこにはどのような社会問題が関連してくるのかも考慮してみましょう。
さらに出産数の減少について考えるにあたっては、あなた自身が、将来子供が欲しいかどうか、欲しいとすれば何人か、またその理由は何かと、自分自身の立場に置き換えて詳しく考えてみてください。そうすることで、出産数の減少についてより詳しく説明することができると思います。
そこから発生する問題点
上記のように、高齢者の割合が増加した原因について、それぞれ詳しく分析した上で、そこから発生する問題について考えてみましょう。
論述で指摘されている年金制度の問題もその一つですね。では、このままでは年金制度が成り立たなくなるのでしたら、私たちは具体的に何をしなければならないのでしょうか。たとえば、子どもを増やすことも、年金制度の崩壊を防ぐ一つの対策として考えられますね。
出産数減少の原因をより詳しく分析することで、多くの女性が子どもを産もうと考えるようになるには何が必要なのか見えてくるかもしれません。また、視点を変えて年金制度の問題を考えてみると、年金制度に代わる新しい制度の必要性について考えることもできますね。
たとえば、生活費が少なくても高齢者が満足できる生活をするための社会制度について探ってみるという考え方もありますね。
表現上の注意事項
医療の発達の例として「延命治療」が挙げられますが、これは死に近い病人の「生きる」もしくは「死ぬ」意思に関わらず、ただ命を永らえるための治療という意味合いが強い言葉です。
「高齢者の増加」の原因として挙げる例としてはあまりふさわしくないと思います。ここで「医療の発達」を詳しく説明するとすれば「以前なら必ず死に至るような病気でも治るようになった」のような表現のほうがいいと思います。
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