高齢出産と長寿の関係

子育てと長寿の関係

しかし、子育て期間が終了してから亡くなるまでの期間について考えてみてください。たとえ、子育て期間の終了が遅かったとしても、子供が成人するのが出産からおよそ20年後だと考えれば、35歳で出産した人だと55歳、40歳だと60歳です。73歳で亡くなった場合でも10年以上、100歳以上生きている人だと40年以上、「子育て」から解放された期間がありますね。そうすると、果たして「子供を守らねばならない」という責任感や「子供のために元気でいたい」という目標が長生きの秘訣になるのか、というような疑問が新たに起こりますね。

 

 では、遅くまで続く「子育て」が長寿に与えると推察できる影響について、さらに詳しく考えてみましょう。もちろん、子育て中の「子供を守らねばならない」責任感や「子供のために元気でいたい」という気持ちも直接ならずとも影響を及ぼしているでしょう。

 

そこで、一つの例として、「子供を守らねばならない」と思う人の行動について考えてみましょう。子供を元気に育てるために、子供の食生活に気を遣う親がいたとしましょう。すると、その親も栄養のバランスがとれた食事をとる可能性が高いですね。そうしてバランスのとれた食生活が長く続けることが、長寿に何らかの影響を及ぼしているとも考えられます。

 

このように子育てに必要な責任感や気の張りによって、人はどのような行為をするのか具体的に考えることで、子供の存在による精神的な力が長寿に与えうる影響についてより詳しく説明することができると思います。

子供に対する日本人とアメリカ人の考え方

 また、子供に対する考え方も、日本人とアメリカ人、1930年代の子育てをしている親世代と現在の同世代との間に違いがあるかもしれないですね。そのあたりを考慮に入れて、子供の存在による心理的傾向が長寿にどのような影響を与えるのかを考えてみるのも良いかもしれません。

 

 それから、高齢で出産する人の生活について考えてみることも、高齢で出産した人が長生きしているのかを考えるにあたって、いくつかのヒントを与えてくれると思います。たとえば、国も世代も違いますが、妊娠中は胎児に悪影響を及ぼすような、喫煙や多量の飲酒はしなかったと考えることもできますね。

 

 また、妊娠・出産のときに病院に通って医師による健康チェックをしていたかもしれません。そう考えると、高齢で出産した人が長生きしている理由について、また他の面からも分析可能であることが見えてきますね。他にもさまざまな面から考えられる限りの理由を書き出してみてください。

 

あなた考えが、分析メモで順序だてて整理できていれば、ある程度は説得力ある論述になります。ですから、できるだけ多くの視点から図表に表れた結果を見ようという姿勢で分析を続けることによって、あなた自身がより納得できる仮説を読み手に詳しく説明することができます。

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高齢出産と長寿の関係
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