持論の根拠

無責任でも机上の空論でもない主張

あなたの主張を補強する材料をもっと追求しなければなりませんね。あなたの身近に、高齢者を抱えている家族はいませんか。

 

あなたの祖父母はどうされていますか。まず、具体的に現実を見つめて、あなたの主張の基になる根拠を確認してみることが欠かせません。身近な体験例があればそれだけ説得力もあります。

 

周りの状況を把握せずにたとえば「若者と高齢者が楽しく生きていけるように」と述べても、無責任とも机上の空論ともなります。

 

あなたが若者の一員として、小さくても行動を起こせる事はないかと自身に問うくらい、責任ある視点で述べていくことが大切になります。それが加わると、文章力、構成力のしっかりした小論文は、活気を持ってくるはずです。

読み手に訴える具体性

また、理想論や高齢者に対する勝手な思いこみで展開しても読み手に訴えるものはありません。まず、あなたのできることを考える、老人が老人ホームへと考える裏事情に思い至る、高齢者を抱える家族の気持ちをくみとるなど、深く現実を読みとることから始めることが大事です。

 

高齢者の一人暮らしを一つの問題として取りあげて論を進めていることもできます。「老人ホーム」は、姥捨て山でしょうか。老人の身になって先入観なしに考えてみましょう。

 

本当に一人暮らしの人は、食事がついていて、仲間もいて、医者、看護婦の待機する老人ホームはあこがれかもしれませんね。家族と良い関係を作れないまま家に残るより、お金さえあれば気ままな老人ホームがいいという人もいるでしょう。また、心優しい家族は昼間皆外で働いていて、ひとり家に残る高齢者を心配してホームへ預けるということもあるでしょう。

 

現在では、「老人ホーム」も「ケアハウス」「ケアマンション」と呼ばれ、名実ともに従来の姥捨て山という考えを刷新しています。そういう現状が事実として存在します。

 

最後のポイントは具体的に、あなたができることを述べる、あなたの経験から出たことばで述べると言った具合に、話の中に地に足をつけたあなたを登場させると、より内容ある小論文になります。

 

そのためにもまずは丁寧な自問自答を行いましょう。考えながら書いていては、視野が狭くなり、論点も浅くなりがちです。よほど書くことに熟練している人でも、こういった作業は行っているものです。

 

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