「人生の生き方」を論述するヒント
人生の生き方のパターンとして二つの道を想定することができるでしょう。まず一つ目は「滅私奉公」型の生き方と、自分のやりたいことをやりたいように生きるやり方の二つです。
そのなかでも、キーワードとしてあげられている「滅私奉公」の中身について深く分析してみましょう。そして、「滅私奉公」という、自分以外の要素に対して、自分自身の実力をすべて注ぎ込むやり方を「選んだ」のも自分自身であり、そこに本人の「意思」が絡んでいる以上、「滅私奉公」は強いられたものではない、という考え方を提唱することができるでしょう。
一方、「自分」を中心に行動や生き方を考えるやり方については、自分を含めた集団としての方向性を「第一」とはしていないという特徴を挙げることができます。行動を起こす基準となるものが、行動を起こす主体の中に内在することを表現していますね。しかし、その「自分の思うとおりの生き方」も他人に何らかの影響を与えることになり、その反応を意識しながら行動するという順序を考えれば、なにかしら自己を制限しながら行動しているのだ、という一面を取り上げることを忘れないでください。
つまり、この想定の中では、ここにあげた二通りの生き方は、完全には全うできないという可能性が提示されています。しかし、おおまかには、この主張には@他を生かすために自分が行動する、A自分の行動、成果が他の活動に貢献する、という二通りのポリシーをうかがうことが出来ます。
ただ、滅私奉公には「強いられた」一面もないわけではなく、多くの人が「生きるため」に「滅私奉公」という選択肢を選ばざるを得なかった点も考慮しなければなりませんね。
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