志望理由書と小論文の書き方の秘訣

自問自答の順序と具体例

あなたがあるテーマを対象として自らに問いを出せばその答えを出すことができます。さらにその答えを出発点としてさらに深く追求する問いを出せば、よりよい答えを導き出すことができるようになります。

 

それでは具体例をご紹介しましょう。テーマは「気配り」です。

 

日本人はなぜ気配りを大切にするのであろか?

 

→そもそも「気配り」とは如何なるものなのか。

 

→「相手の立場に立って思いやること」なのではないか。

 

→では「相手の立場に立って思いやること」で、何を分かろうとするのだろう。

 

→相手の認識や価値観を知り、自分の認識や価値観との同異を分かろうとしているのではないか。

 

→それは何の目的で。

 

→そうしたものが自分と相手が異なる場合に何かが失われたり、壊れたりすることを避けるためではないか。

 

→何が失われたり、壊れたりするのだろうか。

 

→相手との信頼関係が失われたり、壊れたりするのではないか。

 

→なぜ、相手との価値観や認識が自分と異なると信頼関係が失われたり壊れたりするの か。

 

→日本人の人間関係は共通の認識や価値観が基盤となっているからではないか。

 

以上終了です。

 

一番初めの発問は「日本人はなぜ気配りを大切にするのであろか?」でした。これを出発点として、自問自答を繰り返すことで日本人特有の対人関係の持ち方の特徴について考察できるところまでたどり着くことができました。

 

 

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