内容の取捨選択
少しずつ慣れてきて、自分なりの「組み立て」ができるようになってきたかな、と思う頃になると見落としがちなことは、「字数は限られている」ということです。当然、多くを含めようとするほど、内容が薄くなります。
ですから、ここまでの分析で挙げることができた諸点を並べ替えることに加え、「課題と本当に密接に関わるかどうか」に注意を払いながら、ひとつひとつの要素を吟味して「取捨選択」する必要があります。とりわけ、不要な部分を「切り捨てる」ことに注目できるかもしれません。
たとえば課題のテーマが『自分の今、将来の予測を踏まえて、私にとって「望ましい高齢化社会」について』論述するということであるなら、その点を念頭に置きながら吟味していくわけです。
もしも、設問で「社会の現状を踏まえて」ではなく、「自分の今、将来を踏まえて」と求められている場合には自分の人生設計に引き付けて、「等身大の高校生の視点から」論じる必要があるのです。
勿論、将来を踏まえるのにある程度の現状把握は必要ですが、やはりここで必要以上に社会の現状に関して一般論的に述べるより、有用な論点を掘り下げる方向で考慮を進めましょう。
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