小論文の書き方 ボトムアップとトップダウン

主張の作り方

 たとえば、「5+5」は「=10」となります。これがボトムアップの考え方です。誰がどう考えても「10」になるのだから読み手は納得できるはずです。

 

 トップダウンは「10」にいたる筋道を選択する方法です。「10=5+5」、「10=2+8」、「10=6+4」、「10=3+7」・・・・etcそのバリエーションはいくつかありますが、結論は「10」です。これも読み手は納得できるはずです。

 

 これらの手法は一長一短あって、ボトムアップは合理的な結論をつくりやすい反面、扱う情報・知識が漠然としていると、結論が曖昧になってしまいます。トップダウンは、結論に都合のよい情報・知識を書き手が選択できるので比較的論がつくりやすいのですが、主張や論が独善的になってしまいがちです。

 

 大切なことは、ボトムアップにしろ、トップダウンにしろ、どちらかに極端に偏るのではなく、時と場合によってバランスよく利用できることです。抽象的な説明ですが、しっかりイメージできるようになってください。

 

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