小論文試験の特徴

小論文試験に正解はある?

従来の基礎教科の試験には正解がありました。

 

それは、問題に対して正解となる知識やそれを導く方法をマスターしておく必要があったということです。そして、それらをマスターするには知識の暗記と方法の訓練が必要でした。

 

しかし小論文試験には正解と言えるものがありません。

 

現実の世界にある未解決のあらゆる問題が出題の対象であり、それに対する意見が求められるからです。

 

と言うことは、いかなる問題に対しても即座にあなたなりに正当な解釈を展開して、納得できる結論を見出す力が必要です。

 

しかしこれは、どんなに記憶力が弱くても、柔軟な発想と現実をありのままに見る冷静さがあればできることです。

 

そして、この「考える力」は『文章を書いていれば結果として身につく』のではなく、<方法を知り><訓練をすれば>必ず鍛えることが、誰にでもできるのです。
確かに、試験ですから、採点・評価できる問題が出ます。

 

それは、「あるテーマに対する分析」という作業、「仮説の検証にもとづく価値の創造」という作業、「第三者に対する発表」という論理の再構成とコミュニケーション能力の求められる作業です。

 

 

それは、むしろ物理や化学や数学の問題を解く作業に似ています。あるいは料理を作る作業にそっくりだとも言えるでしょう。

 

しかし、論文という表現形態は、文章力と感性だけで書かなければならないものほど厄介ではありません。

 

なぜなら読み手を感動させたり、生きる勇気を与えたりする必要はない。

 

ただ、納得させさえすればよいのですから。

 

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