メモを取ることでアウトライン完成
この分析の作業で大切なことは、メモを取ることです。テーマについて自分の頭に浮かんできたことすべてをメモに書き込んでいきます。全部書くのですから、せめてA4ぐらいの大きな紙にしてくださいね。このメモは論文を書くための骨格である、アウトライン (設計図)の基になります。メモに書くことで、頭の中で考えていたことを客観的に整理できるようになり、相手に伝わりやすい文章を書くための準備が出来るようになります。
整理するときのポイントは、説明する相手を具体的に決めてみること。その相手は、出題者ではなく、自分のごく親しい友人とか家族などがよいでしょう。自分をよく見せようとか、難しく考えなくてもすむからです。とにかくわかりやすく、自分の言いたい事を理解してもらうためにはどうしたらよいか考えやすくなります。初めのうちは「私ね、○○は××だと思うの。それはね、△△が◆◆だからで、・・・」といった具合に、実際に口に出して説明してみると、どうも説得力に欠けるなぁという部分や、始めに考えていたことと違う説明をしてしまっている部分なども見えてくるでしょう。
アウトライン(設計図)ができれば、あとは肉付けをして論文に仕上げていくだけです。メモ書きに修飾語をつけたり説明を付け足したりして、より詳しく文章化していきましょう。
文章化とは、@文字、A語句、B文意(文章の意味。いわゆる"てにをは"が正しく使えていて、筋の通ったものであるか)、C構成(文脈)という、文章を書く上での必要条件がすべて整っている必要があります。
アウトラインさえしっかりしていれば、もしそれが他人が作ったものだとしても、文章は書けるはずです。
この作業は、大変なことに思えるでしょう。とくに文章を書くのは骨の折れることかもしれません。とにかく数多く書くようにしましょう。目標は一週間に2テーマぐらいのペースで分析し、文章にしていくこと。そのうちに構成や文体は備わってくるはずですので、まずは慣れることが一番です。
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