提出文書は読みやすい文字で
私がパソコン(当時はワープロでした)の勉強を始めたきっかけは、字を書くのが苦手だったこと、すなわち私の書く字は汚かったからです。パソコンが普及したため、文章はほとんど活字化してしまいましたが、入試小論文や履歴書となると、そうとばかりもいかないことが多いでしょう。そこで、今回は小論文においての「字」について考えてみたいと思います。
小論文に限らず、自己推薦書や志望理由書、履歴書や職務経歴書など、さまざまな提出文書がありますが、それらの共通した点は"見せる相手がある"ということです。自分の考えや自分自身を文章(字)にして、相手に理解してもらう必要がありますね。
では、読む側になって考えてみましょう。入試小論文となると受験生の人数分あるわけですから、全体で考えると何千通という量になります。一人の選考員が担当するのは数百通となるでしょう。
この論文の海の中から自分の文章に注目してもらうためにはどうしたらよいでしょうか?
まず考えられるのは内容が秀でていること。しかし、これにはある程度の慣れや学習が必要ですね。
私の経験から言うと、もし内容的に同じレベルのものであるとしたら、選考者側から見ると理解しやすいものが印象に残ります。それは表現の技術の問題もありますが、一見して見た目がよい(字が読みやすい)というのもポイントとなります。
著者 ひねもす
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