実感のある議論
それは見方が課題文と同じだからです。同じ見方だから課題文の範疇でしか結論が出ないのです。小論文の本試験では何が出題されるかわかりません。あなたが今まで考えたことがないような問題が出題される可能性は十分にあります。試験時間や精神状態を考えると、その場でじっくり考えることは難しいはずです。そうであるので、事前の準備、事前に考えを深める訓練をしておくことが必要です。考えを深めるには議論をすることが有効です。自問自答で、あえて課題文や自分の意見に反論してみてはどうでしょうか。
こうして考えられる問題点をいろんな角度から自問自答することで、設問意図からはずれることなく考察を行なうことが出来ます。
正直なところ自分の意見を見つけ出す作業は、確かに最初は難しく感じると思います。しかし、問題点を見つけて自分が疑問に思ったことについて、納得のいく答えが見つかるまで徹底的に自問自答を繰り返してみてください。より説得力を持つ論文を仕上げることが出来ることと思います。
また、知識情報を駆使することは構いませんが、どの分野にしろ、正確で客観性のある事実認識と情報分析を、常に行なうよう努力してください。そこでまず、課題を自分の生活や体験から考えるようにしてください。
例えば、あなたが小学生の時におおらかな、のんびりした時間を過ごした経験があるとします。その経験をふまえ、現在の時間に追われる生活とを比較してみましょう。「おおらかさ」とか「のんびり」とかの意味内容が実感できるはずです。それを言葉にして定義付けします。そして、何が原因で課題文に指摘されているような状況になったのかを考察するとよいでしょう。それをあなたも持っている知識と関連させることにより実感のある議論ができるはずです。つまり、はじめに知識ありきではなく、まずは自分の目線で考えることが大切です。
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