小論文の書き方

醒めた視点と多角的な視点

言葉を変えれば、かなり「醒めた」眼で見てみることが必要になります。たとえば環境問題を環境負荷の高い、低い、という観点から考えてみるだけでも、いろいろな問題点が浮かび上がってきます。

 

たとえば、丈夫で長持ちする製品は、モノを作り出す「資源」の面から言えばかなり環境にやさしい製品になります。しかし、その製品を使い続ける過程で、電化製品なら「電力」を消費しますし、車なら「ガソリン」を消費します。技術の進歩により生み出された新製品が、この「利用する」期間の環境負荷を低減させていることは、企業のPRなどでも周知でしょう。旧式の車輌からの排気ガスは、やはり新型のものよりもずっと人体や環境に悪影響を及ぼすこともよく知られていますね。

 

そして、やはり避けられない問題は、経済がきちんと機能するかどうかという問題です。最近話題の循環型社会において、現在の大量生産、大量消費によって支えられてきた経済を支えることができるでしょうか。多少の不便を省みず、将来を見据えて方向転換を提起することはできますが、利便性を追求して邁進してきた我々の生活水準を引き下げることに、はたして我々は耐えられるのでしょうか。

 

人間はたえず進歩、成長を望んでその目標に向かって努力しています。ある意味では、この人間としての当たり前とされてきた志向性そのものを見直すことが必要になってくるでしょう。

 

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